Nautilus 2.30.0において、ロケーションバーの表示形式を切り替えるためのスイッチを含むメニューが適切ではありません

[Takashi Sakamoto]

Ubuntuのバージョン)
  Description: Ubuntu lucid (development branch)
  Release: 10.04
対象アプリケーションとバージョン)
  nautilus:
    Installed: 1:2.30.0-0ubuntu4
    Candidate: 1:2.30.0-0ubuntu4
    Version table:
   *** 1:2.30.0-0ubuntu4 0
          500 http://jp.archive.ubuntu.com/ubuntu/ lucid/main Packages
          100 /var/lib/dpkg/status
望ましい状態)
   ロケーションバーの表示形式を切り替えるスイッチが、ツールバーの「表示」メニューに含まれていること
現状)
   現状だと、ツールバーの「移動」メニューに含まれています

Nautilusは伝統的に、ロケーションバーの表示形式が2つあります。すなわち、パンくずリスト形式とテキストボックス形式です。Nautilus 2.30.0は、これを切り替えるボタンがウィンドウ内から取り除かれてしまっています。そのため、切り替える方法を見つけるには、ツールバーの「移動」メニューに含まれている項目「場所」を見つけるか、そのキーボード・ショートカット「Ctrl+L」を、誰かに示唆してもらうほかありません。

ロケーションバーの役割の第一義はカレントディレクトリの表示にあって、場所の移動という役割はそれに付随するもの考えることができるので、現在のメニュー構成は適切ではありません。

このような立場から、ロケーションバーの表示形式を切り替えるスイッチである「場所」項目は、「表示」メニューの中にあったほうがよいと主張します。

[midspeclowload (midspeclowload)]

ヘルプのバグを見つけました。

ヘルプを確認してみたのですが、
目次の
Working with Files
  Browser Mode
    Location Bar
の下の記述に
”To always use the text location bar, click on the toggle button at the left of the location bar.”
という記述が残っていました。

[midspeclowload (midspeclowload)]

Takashi Sakamotoさん

上記ヘルプの下に
”To quickly switch to the text location bar while using the button bar, press Ctrl+L, choose Go ▸ Location, or press Leading Slash (/) to type a path from the root directory. The location bar shows the location buttons again after you press Enter or cancel with Escape.”
という記述があります。
「誰かに示唆してもらうほかありません。」
は表現が妥当でないのでは？

また、下記のバグ報告の#36においてSebastien Bacher氏が

[FFe] Toggle button for Nautilus location field gone
https://bugs.launchpad.net/ubuntu-jp-improvement/+bug/565831

”Thank you for your work and interest there but lucid is frozen now and only important bug fixes will be consider, ui changes will not go in lucid now, we might revisit this issue next cycle though”

と述べており、Lucidで修正される可能性はほとんどないと思います。
このままリリースされるとそれなりに混乱が生じると思うのですが、
次リリースが用意される前に現状の仕様が浸透してしまうのではないでしょうか。

そうすると、Takashi Sakamoto さんの要望を取り入れると次のリリース時にまた混乱が予想されます。
この要望を取り下げることを提案します。

[Fumihito YOSHIDA (hito)]

workaroundとして、リリースノートには
https://wiki.ubuntu.com/LucidLynx/ReleaseNotes/ja#Nautilus%E3%81%AE%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%89%E3%82%92%E9%96%8B%E3%81%8F%E6%96%B9%E6%B3%95
という形で記述を追加しました。

この件に関する個人的見解としては下記の通りです。
 ・これは以前の挙動との互換性の問題である。
 ・提供される機能としては、以前に比べて減少しているわけではない。
  ・breadcrumbであっても、コンテキストメニューから「コピー」を選択するか、ドラッグアンドロップを行うことでフルパスを取得できる。あるいは、breadcrumbの各ボタンで「プロパティ」を選択しても良い。
  ・Ctrl-L（など）により、フルパスをエディットボックスで表示させることもできる。
 ・総じて、アドレスバーに慣れたユーザーにとってはregressionではあるものの、全体としての影響はコントロール可能な範囲である。
 ・言い換えると、適切なドキュメントがあれば回避できる範囲のものである。

もちろん、Windows Vistaや7のようなアドレスバー（breadcrumbと同等の機能を提供しつつ、フルパスが表示された状態）の方がより望ましい挙動ではあるのですが、今のところは実現されていません。

あくまで「Nautilusのアドレスバーに切り替えるのにペンアイコンのボタンを頻繁に使っていた」一個人としては、現状の仕様でも不自由を感じなくなりつつあるので、将来的なGNOME3.0やさらに将来のリリースでさらに機能を強化するために、アドレスバーに依存しない形式になってもかまわないのではと考えています（要するに、現状に慣れてしまったので問題だと思わなくなった）。